東海北陸自動車道 白川郷ICより5分。世界遺産白川郷の中にある創業明治末期の国重要伝統的建造物選定の宿「城山館」

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実は廃業寸前だった! ~城山館の軌跡~

こんにちは、若旦那の三輪です。

実は、当館は廃業寸前だった時期があります。それは、コロナのずっとずっと昔のころの話。

今でこそ、家族仲良く旅館を営む賑やかな旅館ですが、これまで本当に苦労があったのです。

この城山館家族のひたむきに頑張る姿をお伝えするのも、縁あって若旦那となった僕の務めのひとつだと思っていますので、今日はその知られざる物語をお話ししたいと思います。

 

 

うつ病と借金苦

 

今から10年以上前の話しです。城山館の長女である妻ユキは東京で働きながら、学生生活を送っていました。

そんな中、父である館主から電話があります。

「お母さん(女将)がうつ病になり、とても大変な状況なので、帰ってきてほしい…」

 

当時は「予約が入らなければ休み」という、昔ながらの旅館業の体制だったので、恐らくずっと働きづめだったと思います。そんな激務の中で女将はうつ病を患ってしまいました。

 

館主は妻である女将を看病しながら、料理はもちろんのこと、他の業務もこなしながら、なんとか奮闘しましたが、毎日をこなすだけで精一杯の状況。借金が膨れ上がり、サラ金にも手を出さなければならないほど、経営難に陥ってしまいました。

(写真はまだ女将がうつ病だったころのツーショットです)

 

僕も旅館で働いてみて実感するのですが、本当にずっと動きっぱなしの大変な仕事です。休みや休息がなければ、心身に支障をきたすことは、当然のことだと思います。

また、館主はあれだけ手の込んだ料理を作りながら、経理や経営面も行うのはとても無理がありますので、経済面で厳しくなるのもとてもとても良くわかります。

 

そんな、めちゃくちゃな旅館の状況に耐え兼ね、館主は藁をもすがる思いでユキに電話をしたのでしょう。

 

ユキは悩みながらも帰る決断をし、旅館の立て直しに挑みました。

 

 

「毎日、起きるのが嫌だった」

 

旅館に戻ってきたユキですが、当時を振り返ると「毎日、朝起きるのが本当に嫌だった」と言います。

旅館の業務に加え、うつ病である母への対応、至る所にした借金への対応、さらには当時はケンカばかりしていた家族への対応など、毎日が体当たりの激闘だったようです。

何度も、「もう旅館を閉めた方がいいのでは?」と葛藤し、いろいろな人にも相談したようですが、「長女であるあなたには旅館を守る使命がある」とその度に言われました。

毎日必死で働き、打ちひしがれ涙し、また奮起して必死に働く…、そんなことを繰り返していきました。

長男サトシも旅館を守るために帰ってきて、両親を助けてくれるようになりました。

 

そんな、家族の奮闘のおかげで、女将のうつ病も少しずつ回復し、借金問題も誠実な対応で少しずつ整理されてきました。

まさに薄皮をはぐように少しずつではありますが、前進していったのです。

 

 

「普通の家の子が良かった・・・」

 

館主には長女ユキの他に三人の兄弟がいます。

ご存知の方もたくさんいらっしゃると思いますが、現在は前述の長男サトシも次女カリンも旅館で一生懸命働いていますし、三女ナナも少し前まではユキの産休・育休のために旅館で働いてくれていました。

4兄弟全員が旅館で働いていた時期もあります。

兄弟が協力し合って家業を手伝うのは、今の時代、非常に珍しいですよね。

でも、これもその苦しかった時期には想像もつかないことでした。

子どものころから、大変そうに働く両親の姿をみて、また余裕がないがゆえに喧嘩する両親の姿をみて、そして、忙しい両親にかまってもらえなかった経験があるため、兄弟全員が「旅館では絶対に働きたくない!」と思っていたのです。

(子供時代の4兄弟の様子)

 

その兄弟たちの気持ちは、痛いほどよく分かります。本当に寂しい想いをしたことも多かったと思います。

「普通の家の子が良かった」と何度も何度も思ったことでしょう。

 

でも、最初にユキが戻ってきて、そしてサトシが戻ってきて懸命にもくもくと働き、崩れかけた旅館をなんとか支えました。

その後、子供を授かったユキを助けるために、カリンが戻ってきてくれ、そしてナナも旅館を手伝ってくれるまでになりました。

(3姉妹がそろって仕事していた時の写真です)

 

おそらく、昔の城山館ではカリンもナナも旅館を手伝うのは嫌だったと思いますが、少しずつ良い雰囲気になっていく城山館の「変わっていく姿」を目の当たりにして、旅館を手伝ってもよいと思うようになったと思います。

それくらい、城山館は変わったんだと思います。

(語弊のないようにお伝えしますが、旅館で働くのは嫌だった兄弟たちですが、旅館で働き始めた以上は、責任感をもってお客様のために全力で働いております)

 

 

今の城山館は奇跡かもしれない

 

女将のうつ病ももう何年も前に完治しました。

大きな借金も昨年、完済することが出来ました。

今でも多少はケンカはしますが、すぐに話し合いをして解決するような土壌ができています。

身体と心が資本の仕事ですので、休みや休息もしっかりととれる体制になりました。

毎日、小さな子供たちが元気に走り回り、笑い声が絶えない場所になりました。

とても、とても幸せな旅館になったのです。

 

 

でも、これは当たり前ではなく、昔の皆の苦労があったからだと思います。

城山館の皆が諦めずに、へこたれずに、前を向いて毎日を積み重ねてきた結果だと思います。

 

城山館一家の心身の豊かさが、そのまま、お客様へのおもてなしになるので

今、昔以上に多くのお客様がリピートしてくれます。

 

本当に本当に嬉しいことです。ありがたいことです。

 

正直、小さな小さな旅館ですので、今回のコロナのような非常時はもちろん

ちょっとした修繕や故障などの出費が重なるだけで、大打撃を受けてしまいます。

「ふっ」と吹けば吹き飛んでしまう、そんなちっぽけな旅館ではあるので、

まだまだたくさんの問題を抱えていますが、それらも、きっと前を向いて

皆で仲良く団結しながら、乗り越えていけると信じています。

 

そして、その、城山館一家の負けない姿を、僕は目に焼き付けて、また皆さんにお伝えできればなと思います。

 

長文となりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

国重要伝統的建造物選定の宿「城山館」 05769-6-1007

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